決して母のカレーが最強だとは思わない。
世の中にはおいしいカレーが溢れていて、ココ壱のフライドチキンカレーとかサムラ~トのインドカレーとか、どう考えたって母のカレーよりもおいしい。「ああ、ココ壱食べて~」と思う事はあっても、「ああ、母ちゃんのカレー食べて~」となる事はほとんどない。
その証拠に、家を出てから15年、母のカレーを食べた記憶がない。実家に遊びに行くといつも「けんちん汁」が出るのだ。あのけんちん汁は確かにうまい。他所に出しても恥ずかしくない一品だと思う。母も自信があるらしく、けんちん汁ばっかり作っている。そして、カレーは作らない。母的にも「カレーはちょっと…」と思っているのかもしれない。
そんな事を考えていたら、久しぶりに「母のカレー」を食べてみたくなった。子供の頃は楽しみだった「母のカレー」を。その味に期待するというよりも、ノスタルジックな気分を味わうために、である。
さらに、「母のカレー」をレトルトカレー風にパッケージ化する事を思いついた。個人的な郷愁をパッケージにしてしまうのだ。
※2009年5月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
Source: daily