小学生のころ、遊びの約束はざっくりしていた。
「帰ったらすぐお前の家行くわ!」「おう!」
これで予定のすり合わせは終了である。時間、予算、集合場所の番地…一切の数字が出てこないことに気がつくだろう。今では考えられないが、それで万事良好だったのだ。
自分が迎えに行く番のときはタイムアタックのように通学路を駆け、待つ番のときはなんとなくソワソワ、夜勤のお父さんがいるから家はだめだな、とか考える。
いま思えば、いつ来るか分からない友達を待つ時間って貴重なものだった気がする。あれをまた味わいたい。大人になったいま、集合時間を決めずに遊びの約束をしてみた。
Source: daily